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【中古買取】買い取りされた商品はどこへ行く?【万年筆】

どうも皆さん、こんにちは。
こちら、査定デスクです。

今回はずばり「買取された万年筆って、どういう手順でまた販売されるの?」という内容になります。

買取に出した万年筆やボールペン。お金をもらって売却自体は終わったけれど、やっぱり思い入れのあるものだし、最終的にどこへ行くのかっていうのは気になりますよね?
今回はそんな買取を終えた商品たちはどのようにして検品を終え、ふたたび販売されていくのかを書いていきます。

では、御用とお急ぎでない筆記具好きな方はどうぞお立ち会い。

1.買取した万年筆は、まずは検品とメンテナンスへ

お買取りした万年筆も、そのまますぐに再販できるわけではありません。
皆さんが中古品の商品を手に入れるのは、

「新品を買うのは少し値段がかさむからなぁ……」

というケースが主かと思われます。
そして当然、こうも考えるはずです。

「どうせ中古で手に入れるなら、少しでも状態がいいものを探そう」と。

つまり、我々が買取した商品は少なくとも「可能な限りきれいで、通常使用するのに問題のない状態」にしていく必要があるわけです。

そのためにまずは検品を行います。
検品とは『今現在その商品がどういう状況にあるのか』をチェックすることです。

万年筆であれば吸入機構やペン先は問題なく動作するのか、
シャープペンの芯は補充して、ボールペンなんかも問題なく芯が繰り出せるか等、動作の確認をします。

そして『検品作業で確認した損傷を除去したり、直したりする』こと。それがメンテナンスです。

先ほどの検品で狙いをつけた状態劣化に対して、具体的に解消法をぶつけるのです。
例えば万年筆の固着インクをこそぎ落して超音波洗浄機にかけたり、
場合によってはその上で分解して更に清掃を行ったりですとか……。
やすり掛けで傷を除去して、表面をコンパウンド処理するなど。
万年筆に経年や使用に伴ってついてしまった傷・損傷・パーツの劣化を解消し、再度使用可能にするのが『メンテナンス』ということになります。

2.写真撮影や商品説明入力

検品とメンテナンスを終えた商品は、販売するために商品の情報を入力したり、写真を撮影したりします。
先ほどまではどちらかといえば裏方の仕事でしたが、こちらは花形の仕事。

商品がいかに素晴らしい商品なのかを撮影し、またどうしてこの商品がお客様の役に立つのかということを文字で表現していきます。

もちろん、表現するといっても誇張してはいけません。
中古品で写真を撮影し、細かな傷なんかも完全に消えるように加工すると、当然ながら「到着した商品と見た目が違う!」とクレームになってしまいます。
同時に、説明文にしても必要以上に煌びやかに書いてしまえば、「説明文にはこう書いてあったけど、明らかに大げさだよ」と不満を招いてしまいます。

あくまでも事実に基づいて文字に起こしたり、写真を撮ったりしなければいけませんから、ここは慎重に考えるところです。

3.そうして商品は店頭へ

こうして検品・メンテナンス・撮影・商品説明も施された商品は初めて、店頭へと並んで中古商品として再販されていきます。

まあ、この後もいろいろとあるんですけどね。購入されたお客様とのやり取りだとかいろいろと。

実店舗で販売するのか、ウェブサイトで販売するのか、これらによっても全く異なりますから。

ただ、ひとまずは、こうして販売されていく流れがわかったのではないでしょうか。

4.高く買い取ってくれる買取店ほど、実はメンテナンスに時間をかける。

さて、こうして買取から販売までの道のりを見ると
「なんか工程を簡単にしたほうがコストが浮いて高く買い取ってもらえそう!」と考えるかもしれませんが、逆です。
実は検品やメンテナンスに時間をかける店舗の方が高く買い取ってもらえる可能性が高いんです。

これのからくりを説明すると、例えば検品やメンテナンスを少ない工数でできるようにすると何が起きるかというと、商品の状態を良くできないんですね。

例えば時計のことを良く知らない買取店に、今は動かないオメガの時計を持って行ったとしましょう。
オメガといえば有名メーカーですから、結構高値で売れそうですよね? ところがどっこい。

検品・メンテナンスを簡単にするお店というのはその時計をちらっとだけ見て、「あ、これ動かない。ジャンク品ね」となってしまいます。

検品・メンテナンスを簡略化するということは極論をいってしまえば「売られてきた状態そのままで再販する」ということ。

「中古の商品ですけど、きちんとメンテナンス確認をして正常に動くことを確認しました。私が保証します」と言っているお店と、
「ざっくり見た感じまあ大丈夫そう。とりあえず動かないっぽいんだけど、たぶん電池切れ。けど、そこについてはよくわかんない」ってお店が並んでたらどうです?

明らかに前者のお店で売ってる中古時計を買いますし、こちらの方が高いお金を払って買い取ってくれそうですよね?
逆に後者のお店って、リスクを考えてなるべく安い価格で買おうとする。高いお金を出して失敗したくないのですから。

これは極端な例ですが、本質としては同様です。
検品やメンテナンスをきちんと行うお店の方が買取価格は上がるんです。

と、ここまで書くとこんな声も上がります。

「いやいや、そんな赤ちゃんでもわかるようなこと、やらない人がいるわけないでしょ」
「お店なんだから、みんな当たり前にそんなことはやってるでしょ」

ここで私は買取店として言ってしまいますが……そんなことはありません。

当然、人を動かす以上、コストが発生します。
例えば、どんなに頑張っても中古価格1,000円でしか販売できない商品に、1時間かけてメンテナンスしたら……?

当然それは赤字になってしまいますよね?

時給10円で働いてくれる人がいれば違うかもしれませんが、それはもう労働基準法を無視しまくった犯罪ですから。

となると、安い商品、元が取れない商品は必然的にメンテナンスがおざなりになる。
そして、メンテナンスっていうのはどんな状況にも通じる教科書があるわけじゃありません。
時間を割かないと人は覚えていかないし、どんな人も同じように覚えてくれるわけじゃない。
では、次回はそのあたりを話すとして、今回はここまで!

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