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なんで?買取する前に”万年筆を洗った方がいい理由” ―めちゃ簡単な万年筆の洗い方も―

どうもみなさんこんにちは! こちら、査定デスクです。

今回は、なぜ万年筆を買い取るときに洗ったほうがいいのか、というお話です。

皆さん、万年筆やボールペンに限らず、なにかものを売るときって「きれいにしたほうがいいですよー」ってよく聞きますよね?

そんなアドバイスに対して

「いやいや、別にそんなの、捨てようと思っていたものがお金になればいいんだからいいんだよ。それに変に扱って壊しちゃ元も子もないしさ」

と、お考えの方もいらっしゃるかと思いますが、それだと大損をしているのかも…。洗うっていうのは、意外と重要なんですよ!

というわけで、ご用とお急ぎでない方はお立ち会い。

1.何で洗うの? それは買取業者が○○○○○から!

というわけで、お話ししていきましょうか。ずばりタイトルのこれ、なんだかわかります?

買取業者が”面倒くさい”から?

んー、文字数は合ってるんですけどねぇ、違いますねぇ。

正解は

買取業者が”わからない”から。なんです。

「は? お店なのにわからんってどういうことよ」

と、思うでしょ? 大丈夫、あえてこういう書き方していますから。理由もお話しします。

買取業者というのは透視能力を持っているわけでもなければ、なにか特別な解析機を持っているわけでもありません。その経験と知識によって、目の前の商品と向き合って値段をつけます。そのときに、商品に汚れがあった場合はどうするかというと、「除去できるものかどうか」「除去するまでにどれくらい時間がかかるか」「見えない場所はどういう状況になっているか」などのリスクを考えるんですね。

「これを除去するのにどれくらい時間が必要か」「そもそも分解して修理する必要があるかもしれない」となったり、これが例えば金属パーツに思いっきりインクがこびりついて固着してしまっていたりすると、「この下、腐食しているかもしれないな」ということで、”もしかしたら減算”が発生することになるんです。

いえ、たぶんほとんどの業者さんは「これこれこういう理由で安くなってます」なんて言わないと思います。だって、言われたらお客様が気分を損ねて売ってくれなくなる可能性がありますから。
「いやぁ、いいもの売っていただいてありがとうございます! 一生懸命高くしましたー!」って、全く洗っていないものを持って行った時にそう言ったら「あ、あんなに汚れているものでも高い値段付けてくれたんだ!ラッキー!親切だなぁ!」っていい気分になりますよね?
で、その一方、見えないところで値段を下げているわけなんです。

お客様をいい気分にさせて、その隙にばれないように値段を低くしているケースってのがあるんですよ、これ。

「そんなの業者なんだから、そっちが洗ってその上で価格つけてくれりゃあいいのに」なんて思う方もいらっしゃるかもしれません。でもこれ、できないんですよ。
基本的に買取業者さんや質屋さんって、売ってくれる前はあくまでも相手の商品を「預かっている」状態ですから、下手に洗ったり磨いたり、そういうことをして商品の状態を変えることはできないんですね。

もちろん壊したり、なんだりするつもりはないんですけど、万が一の事故で「すみません磨いていたら壊しちゃいました」なんてなったら大問題なんです。ですから、ある程度リスクを考えて、低めに値段をつけるってことになっちゃうんですよね。

商品を洗っていない買取業者が”かもしれない減算”で商品価格を下げてしまう恐れがあるし、
怪しい業者、悪い業者ほど、わざわざ値段を下げた理由なんて伝えてこない場合が多いです。

・買取業者は買取中の商品を掃除はできない。

・汚れている商品は大事を取って低めに価格をつける

2.万年筆ってどうやって洗ったらいいのよ

「いやそうは言ってもさぁ、洗うのって面倒なんだよ。そもそも俺じゃなくって親父の持ち物だったし、使い方わかんないし」

という方もいらっしゃるでしょう。いや、実際いらっしゃいます。私共にもそういったお客様は多いです。

万年筆、と聞くとなんだか「難しそう」と思ってしまう方は多いのですが、はっきり言うとそこまでデリケートなものでもないんですよ、万年筆って。
そりゃまぁ放ったり落したり粗い使い方をしちゃ別ですけどね?

というわけで万年筆の洗い方は、ほんとに簡単。

一日水につける

これだけです。

ペットボトルでも瓶でも、使わなくなったお椀とか、コップでもタッパーでも何でもいいんです。水を張って、そこに万年筆の先端を沈める。これだけでインクはたいてい抜けていきます。
本当なら、何度か吸入、吐出しを繰り返したほうが綺麗になりますが、簡単にやるならこの方法でいいんです。

たった一日水の中につけておくだけで、外に見える大きなインクのこびりつきはたいてい落ちてくれますし、それだけでぱっと見はかなりキレイになります。少なくとも業者さんが”かもしれない減算”をする可能性はぐんと低くなるでしょう。

一生懸命きれいにしなくても、ぱっと見綺麗になるだけで全く違います。

・万年筆は一日水につけるだけでだいぶきれいになる。

・隅々までじゃなくても、ペン先がきれいに見えていればだいぶマシ

3.このタイプは掃除しても意味がない

ただし、ものによっては掃除しても意味のない商品もあったりするんです。最後にそのあたりを説明して終わっていこうかなと思います。

・ゴム管が固くなっている、レバーが動かない。

古い万年筆にありがちな問題です。インクが入ったまま長期間放置された万年筆の中には、内部のゴムサックが固くなってインクが吸入できない商品もあったりします。正直、こうなってしまうとパーツ交換が大前提のジャンク品になってしまうので、綺麗にしてもあまり意味はないかもしれません。ほぼ誤差程度の価格の違いしか生まれません。

・もともとの価格が2,000円前後

次はそもそもの価格が低い商品です。例えば新品で2,000円も払えば買えてしまう万年筆ですと、「中古品で安く買おう!」って気持ちにはなりにくいんですね。ですので、この手の商品は掃除したところで高くは売れません。

・英雄、jinhao、duke等、中国系メーカーの製品

最近は、中国系メーカーの製品も新品商品はだいぶ見直されてきました。クオリティも上がってきてますからね。ただし、耐久面ではまだまだといった印象で、インクが入ったまま長時間放置すると、すぐ地金が腐食してしまうんですね。
また、もともとの価格にかかわらず、中国系メーカーの万年筆は中古相場では1,000円~3,000円程度でやり取りされているので、買取価格はかなり低い10~1,000円程度になってしまうことも多々あります。

と、今回はこんな感じでした。皆さんも、商品を売るときにはとりあえずぱっと見綺麗に見えるだけでもいいから、お掃除したほうがいいですよ、ほんとに!

では、今回はここまで!

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