【ペン先】ペン先を外す、ということについて【中古】
どうもみなさんこんにちは!
こちら査定デスクです!
今回は少しばかり更新が遅れてしまいました;
さて、今回ですが、ちょっと地味なのですが、万年筆のペン先を外す、ということに関して思うところを書いていこうかなと思います。
万年筆のペン先を外す、というのはメーカー様としては必ず「やめてください」とおっしゃられることが多々あります。
といいますのは、万年筆のペン先というのは意外とデリケートな調整の上で嵌めこまれております。
難しい話を言いますと、金属の剛性でしたりとか、毛細血管効果の調整とかですね。
ペン先を外すということは、これらのコンディションを損なって戻せなくなってしまうというリスクを常に孕んでおります。
「新品の万年筆を買ったからには、これらが損なわれないように、使用しましょう。
ペン先を外してまでしないと使用できなくなってしまったら、
メーカーへ問い合わせるかペンドクターに持って行ってください。
補償が切れたら新しい物を買いましょう」という話です。
とはいえ、私としてはこれに思うところもあるのです。
そもそも、メーカーが対応できる修理は、メーカーにパーツが残っていたりする場合に限りますので、
古い型だと修理ができない場合などもございます。
実際問題、私たちはその日常の多くで「文字をペンで書く」という機会を、パソコンやスマホで済ましてしまいます。
ペンを使って文字を書くとしても、それは急いでいるメモ書き程度、万年筆などの「ゆっくりと書く」道具よりも、百円均一の手軽なボールペンなどが適しているのは否応のない事実です。
万年筆を使って改めて書くとするのなら、それこそ暑中見舞いや年賀はがきなど、数ヶ月置きに一回程度となります。
そうした使い方をしていくと、数ヶ月が半年に、半年が一年に、一年が数年に一回と、どんどん伸びていってしまう。
どんなにいい万年筆やインクでも、経年劣化でインクが乾いて固着したり、インクフローが悪くなるということもあります。
「そんなに放置することになるなら、しっかりインクを抜いておけばいい話だろう」
「そもそもその万年筆に愛着がないということじゃないか」
と、おっしゃられる方もいらっしゃることでしょう。それもまた事実です。
しかし、愛着というのは、ふと出てくるものもあるのです。
例えば、知人に送られたプレゼントをほとんど使わなかったとしても、
その知人に不幸があったりしたり、あるいは久しぶりに出会って絆が深まるなどすれば、
それまでたいして思い入れのなかったモノが重要な意味を持ってきたりもする。
そういった時に、メーカーではもう修理ができないかもしれない。
それでも思い入れのある商品をまた使えるようにするために、少し込み入ったメンテンスをする、というのは単なる趣味以上の意味を持ってくると思うんです。
まあ、何を言いたいのかというと、
愛するペンであればあるほど、自分でペン先を外すなどのメンテンスをできるようにして、自分好みに調整していくのも、いいんじゃないでしょうか。
という話です。
メーカー様からすると、とんでもない話だとは思いますが、現在ご自身でペンのメンテナンスをされる趣味をお持ちの方がいらしたら、あるいはこれから始めようとお考えの方は、ぜひともそのまま続けていただきたいなと思います。もちろん、諸々の工程は慎重に!
さてさて、今回は特段買取実績をのせるわけでもないのに、ダラダラと書き込んでしまいました。
皆様のご愛好のおかげで、順調に買取件数は伸びております。
これからも誠心誠意お買い取りをさせていただいてまいりますので、どうぞ宜しくお願い致します。