【スプレー】固まった万年筆の吸入部に【シリコン】
どうもみなさんこんにちは!
こちら、査定デスクです。
皆様からのご依頼をたくさんいただき、おかげさまで出品担当スタッフが嬉しい悲鳴を上げております。
今後共、ぜひ当店をご贔屓によろしくお願い申し上げます!
さて、今回のお話ですが、お手入れについての話になります。
ペリカンのスーベレーンシリーズなんかに代表される、尻軸を回してインクを吸入するタイプの万年筆、
この尻軸が固くなって回らなくなってしまった……!
なんてお話はよくお聞きします。さて、ここでみなさんはお考えになることもあるのではないのでしょうか?
「潤滑スプレー使えば動くんじゃない!?」
はい、そのとおりです。
基本的には、しっかりと水やお湯でインクを抜いてからをおすすめしますが、
あまりに硬い場合はそもそも回そうとしただけで尻軸の樹脂が割れてしまうこともあります。
そうならないように、まずは潤滑スプレーで少し滑りを良くしたりする場合もあるのですが……
そのスプレー「溶剤」が入っていません?
一般的によく知られる「CRC 5-56」などのオイルスプレー。
CMですと錆びついたナットがギュンギュン回ったり、自転車のチェーンだって綺麗サッパリと、色々便利な商品です。(筆者も私生活で愛用しています)
しかし、こういったオイルスプレーの中には、パーツの奥の奥まで入り込むために【溶剤】を使用していることがあります。
ええ、溶剤。溶かす剤薬です。
この溶剤が曲者で、プラスチックやレジンを溶かして奥へと入り込んでしまいます。
尻軸を回そうとしたら、機構部だけがクルクルカラカラ……
あるいは内部のピストン棒がパキッ……
劣化してしまった軸にピシッ……
そんな悲しい音が聞こえてくるのが想像できます。恐ろしい……!
オイルスプレーはとっても良いアイテムですが、こういう時は別のものを使いましょう。
例をあげるなら、
シリコンスプレー!
同じ会社から出ていますね。
こちらは噴射した表面にシリコンの潤滑膜を張って滑りをよくするもので、散々に言ってしまった溶剤が入っていません。
これを少量、軽く(軽くですよ?)シュッと尻軸の吸入機構に吹き付ければ、格段に滑りが良くなります。
つまるところは、
尻軸の滑りをよくするなら、無溶剤タイプのシリコンスプレーで!
しかし塗り過ぎ注意とインク掃除をお忘れなく!
ということです。
それでは、今回はこの辺で!