ペン先とペン芯についてのご注意 交換・洗浄・メンテナンス・カスタマイズ
どうもこんにちは、こちら査定デスクです。
さて、万年筆の清掃の際に、人によって大きく別れるのが、ペン先とペン芯の取り扱いについてだと思います。
本来ですと、こちらのパーツですが、
絶対に外してはいけません。
といいますのも、このペン先とペン芯ですが、万年筆の中でも
心臓部といっていいほど重要なパーツなのです。
ただ差してあるだけのようにみえても、微妙な力でペン先を抑えていたり、インクの出やすい位置に調整してあったりします。
ですから、ここを取り外してしまうと本来の書き味やインクフローを損ねてしまうことになります。
ご自身で使用される際、もしくはこれからお売りになられる際に、キレイにしようと思っている方はくれぐれもお気をつけ下さい。
使わない万年筆は、インクを抜いて保管しておきましょう……
万年筆をお取引する者としましては、絶対にココは外さないでください、メンテナンスは正規のペンドクターへ!
……とはいえ。
「自分のものなんだし、ちょっと分解してみたり、掃除してみたり、改造してみたりしたい!」
という欲求が湧くのもまた確か!
こういう細かいものが好きなら、自分好みにいじったり、中の部分まで見たいと思うものです。
ですので、これから先は万年筆を自分でお使いになる方のために、ペン先とペン芯、その交換について少しお話したいと思います。
なお、交換の際にはあくまでも自己責任でお願い申し上げます。
●ペン先について。
こちらは知っての通り、万年筆の顔とも言える部分ですね。腐食のし難い金を配合した金属が使われることが多く、
先端にインクを送る構造になっております。
重要なのは先端部分(ペンポイント)です。ここのかみ合わせがずれたり開いたりしてしまうと、大きく劣化してしまうこととなります。
セーラーの場合は根本にペン芯と合わせる部分が有りますので、これを参考にし、その他の場合は出来る限り中央を揃えるようにしておきましょう。
●ペン芯について。
ペン先が万年筆の顔なら、こっちは心臓です。
重要なのは各部に作られたスリット(切れ込み)部分で、これによってインクをためたり、絶えずペン先に送ったりという役目をおっています。私がよくお聞きするのは、外そうとした際に、このスリットを折ってしまう、という事態。
高い万年筆であればあるほど、そもそも外れないようにしっかりくっつけられている場合がほとんどですので、ちょっと引っ張って無理そうなら、おとなしく諦めてしまうのが吉です。
●取り換えの方法
まず、今回はセーラー万年筆の場合を想定します。
1……ペン先をセロテープでしっかり固定(ラバーで覆ったペンチなどがあればもっといいです)
2……ペン芯スリットが折れないように注意しながら引き抜く。
………はい、これだけです。
交換に関して言えば意外と力技なんですよね;
あとはペン先を削って調整したり、パーツを入替えたりですが、それにつきましては又の機会に……。
例えば事故でペン先が腐食してしまった、曲がってしまった、開いてしまった、ペン芯が折れてしまった……。
そんなどうしようもない時の最後の手段として、参考にしてみていただけると幸いです。
今回はこの辺で失礼致します。
それでは!
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